電験二種二次試験本番 電力・管理

電験二種

電験2種2次試験1科目目 電力・管理

 電験二種二次試験は筆記問題。大きく分けると計算問題と論述問題に分けられる。電力・管理は6問中4問選択。合格ラインは6割。

 電力・管理の試験について戦略を立てる上で難しいのは3~4問 論述問題が出る可能性があるということだ。論述問題は完答が難しく、中間点しか取れないので点数が読めない。計算問題は最後まで回答すれば、満点まで狙える。戦略としては計算問題を鍛えて、出た計算問題全てで満点を目指す。論述が2~3問なら3問以上計算問題を取る。2問完答できれば残り1問はは半解狙いで合格。4問論述なら計算問題は2問しか選択できない。つまり計算問題は苦手分野であろうが選択し、満点を狙うしかないので、計算問題に関して捨ての分野は作れないということだ。

 好みの問題だが、勉強は計算問題の方が性に合っていた。電験3種の理論科目のように、計算問題は基本、どんなやり方でも一つの答えに行きつく。必ずしも問題集の模範回答の方法に限らなくても自分なりの方法を編み出してもよい。最後の回答までたどり着けば、ほぼ完答できたという手ごたえを感じることができる。

 一方、論述はキーワードを覚えることになる。問題集の模範回答の文章を丸覚えなど無理。そもそも狙いの範囲を外したら手も足も出ないだろう。頻出分野のキーワードを覚えて、部分点狙い と割り切った。 

令和2年11月22日 10:00〜12:00

 問題が配られて最初の5分くらいで全てざっと目を通し、どの問題を選択するか決める。計算問題が多いほど有利と言えた。計算問題も、解き始めてから難易度が高いことが分かって別の問題を選択しているようでは時間切れだろう。最初の問題選択は非常に重要。

 問1 水力の水車 比速度を絡めた計算問題。一部記述もあり。問2 保護リレーの記述。問3 三相3線式地絡の計算問題 対象座標系。問4 単相2線式と単相3線式に関する論述問題。問5 架空電線の電磁誘導障害に対する論述問題。問6 変圧器に関する容量計算問題。 

 今年(2020年)は計算問題は問1、問3、問6の3問。本当は計算4問出てほしかった。問6は過去問によく出た傾向の問題。当然取りに行く。問1の水力。水力で圧倒的に多い出題はダムの発電力計算。水車の比速度は出題頻度が低い。ただ、幸いにも過去問レベルなら解けるまで仕上げてある。計算問題が多い年ならば避けたいところだがやるしかない。問3が苦手な対象座標系。過去問でも頻度は少ない。一応 基本公式は覚えてあるが、解けるか?3問の計算問題の内、2問が出題頻度が低い難問である。計算問題を完璧に解くという作戦は無理そうである。何とか記述問題でも中間点を取っていかなければならない。

 論述問題は問2,問4,問5。問2は保護リレーシステムについて。問題にざっと目をとおすと分からない単語さえある。不選択に決めて問2と書いてあるところにバツをつけた。問4は低圧配電方式の問題。問5は架空電線路の電磁誘導障害の問題。問5は論述問題のキーワード参考書に似た問題があった。喰らいつけそうだ。論述問題は問5を選択することにし、大体の方針を決定した。

 まず、ネットでのアドバイス通り論述問題から解く。問5を回答していく。小問(1),(2)とも二つの回答を要求している。何とか思い出して回答する。論述問題は計算問題より時間がかからない。というか、覚えているものを吐き出したら、いくら時間があってもそれ以上の上積みは難しい。覚えているキーワードを使って何とか解答を書いたら計算問題に行く。

 計算問題の問6を解いていく。過去問で鍛えた内容なので目標時間で解いた。問1 比速度は確か1回くらいしか出ていないがほぼ同じやり方の過去問があったので何とか解いていく。問3 対象座標系は得意ではないが、何を意味しているのか調べたし、過去問も解いている。回答用紙ではなく問題用紙の方に基本的な公式と回路図を書いてみる。だが、ちょっと解答の道筋が立たない。問題用紙に問3を書き始めなかったのは作戦変更時に消す時間が無駄だから。問3はじっくり考えなければならない。時間がかかりそうだ。だが、考えても解けるとは限らない。一応解けるように準備したつもりだったのに残念だ。

 ここで作戦の変更を考える。問6は(計算ミスがなければ)ほぼ完答だろう。問1も解き切ったがイマイチ不安。6割と予想しておく。問5は記述で元々中間点しか取れないと思っていた。せいぜい5割とする。問3を完全に落とすと全体で5割ちょっとしか取れない。問1次第ではあるが、最後の一問を0解答とするのは危険ということだ。

 仕方ないので問3の代わりに論述問題から解けるものがないか、もう一度検討する。問2を読み直す。が、やはり厳しい。問4は?最初に読んだときは選択する問題を選ぶために急いでざっと読んでいる。そのときは読んで頭の中にキーワードが浮かばなかったが、状況は追い込まれている。もう一度落ち着いて読んでみると引っかかるものがあった。2次試験記述用の参考書ではない。1次用の電力の問題集にあった内容のことを言っているのではないか。確か配電の問題で、単相3線式とは電力線2本と中性線を使えば効率などが改善する話のことでは?問題を解いてなるほどと感心した覚えがある。単相3線式とはこれのこと とはちゃんと記憶していないが、字面からは正しそうだ。3問ある小問をその仮定で考えてみる。何とかかけそうだ。

 結局4問目の回答は問4を選択。記述が多い問題だが、何とか解答欄を埋めた。見直す時間は無く、試験時間2時間が終了した。手応えは失敗ではないが不安というところだ。目論見通り得点できたら十分合格圏に入ると思うが、見直しできていないので計算間違いが怖い。特に問6に計算ミスがあれば、他が中間点しかないので相当厳しくなる。問4も多分これだ というだけで違えば不合格だろう。ただ、まだ1科目目で次が残っており、考えるのは止めて2科目目に気持ちを切り替える。

 1科目目と2科目目の間は昼食時間が80分ある。会場の広島工業大学は街中にあり、便利なところだが、買ってきておいた菓子パンなどを食べる。コンビニなどに買いに行ってもいいのだろうが、混雑、売り切れなど余計なリスクは避けた。 

(過去ログ 電験二種二次試験本番 機械・制御 に続く)

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