50代のボクです。50代に入ってから電験の勉強を開始し、3年で電験三種、電験二種ホルダーになりました。素人ですが、過去問の解説を試みます。自分で解くなら こんな感じ を分かりやすく示したいと思います。素人解説なので電験二種合格者でも、この程度ということでご勘弁を。
令和4年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論科目 問3
![](https://50dainoboku.com/wp-content/uploads/2023/07/image.png)
出典:令和4年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論科目 問題 問3
知識を問う選択問題です。でも、普通に知っているべきアンペアの法則を思い出せば、解けるはず。
アンペアの法則
B:磁束密度、Δl:移動距離、θ:ΔlとBの角度、μ:透磁率、I:電流 とすると
ΣB・Δl・cosθ=μI
が、アンペアの法則です。が、異様にとっつきにくいです。覚えておくべきは、Δlが円の場合で次の式になります。
2πrB=μI (1)
この式のイメージは図のようになります。電流が流れる電線の周りには円形に磁力線が発生します。
![](https://50dainoboku.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG_6670.jpg)
rは円の半径ですが、円の中心には電線があります。(1)式の意味を考えてみます。
右辺は電流が一定と仮定すると一定になります。
左辺を見るとrは電線との距離なので、2πrは半径rの円周の長さ。
左辺は、この場所の磁束密度B≒磁力の大きさと円周長をかけています。左辺の意味は、ある地点の磁力を磁力線に沿って電線の周りに一周させたときの和は、電線に流れる電流(に透磁率をかけたもの)に等しい です。
ざっくりいうと、磁力を電線の周りに一周させるように積分すれば、電線の電流に等しくなる というイメージです。
(正確には磁束密度を電線を中心とした円の周で積分すれば、電流と透磁率をかけたものになる です)
ボクは、磁力を周長で積分すれば中を流れている電流に等しくなる というイメージしか覚えていませんでした。長期間たつと、定着しているものしか記憶に残らないので、公式そのものは抜けやすいです。でも式の意味がわかっていればちょっと記憶に残りやすくなります。
長かったですが、以上で選択肢(ェ)は距離となり、答えは(3),(4)に絞られます。
選択肢(イ)は図のように磁力線が、電線の周りに同心円状に発生することを思い出せば同心円状になります。以上より、答えは(4)
公式を問答無用で30回書いて口に出して覚えるのも良いですが、式の意味を覚えると記憶に定着しやすい。何を覚えるべきか考える、導出すれば良いものは導出する。電験の公式を教科書に載っているもの全て覚えるのは非現実的なので 自分なりに工夫して自分にあった方法を探すのが良いと思います。
以上 何か参考になったら嬉しいです。