５０代のボクです。５０代に入ってから電験の勉強を開始し、３年で電験三種、電験二種ホルダーになりました。素人ですが、過去問の解説を試みます。自分で解くなら こんな感じ を分かりやすく示したいと思います。素人解説なので電験二種合格者でも、この程度ということでご勘弁を。
令和４年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論科目 問１５（ｂ）
前回（a）の続きです
出典：令和４年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論科目 問題 問１５（ｂ）
三相電力の公式はＰを電力、cosθを力率とすると
Ｐ＝√３ＶＩcosθ
で与えられます。ここで、Ｖ、Ｉは 線電圧、線電流であることに注意です。
右側のΔ回路については、線電圧Ｖは公式がそのまま使えます。線電流Ｉ＝√３Ｉ２であることに注意します。右の回路の電力をＰ２とすると、ｒは（ａ）から１０√３であることが分かっており、抵抗は力率が１であるより
Ｐ２＝√３Ｖ＊√３Ｖ／ｒ＝３＊２００２／（１０√３）＝４０００√３ ≒ ６９２８
左の回路はＹ回路は、３つのＬＲ回路の電力の和として解いてみます。左の回路の電力をＰ１とすると、以下のことを考慮してＰ１を求めます。
- ３つのＬＲ回路の中性点までの電圧がＶ／√３
- Ｒ＝６[Ω]、Ｌ＝８[Ω] より合成インピーダンスは１０[Ω]
- よって電流はＶ／√３／１０
- 力率cosθは、cosθ＝６／１０＝３／５
１つのＬＲ回路の電力をｐ１とすると
ｐ１＝（Ｖ／√３）＊（Ｖ／√３／１０）＊cosθ＝２００２／３／１０＊（３／５）＝８００
Ｐ１＝３ｐ１＝３＊８００＝２４００
回路全体では、Ｐ１＋Ｐ２＝６９２８＋２４００＝９３２８[w] ≒ ９.３[kW]
選択肢は（４）
Δ、Ｙ回路の交流電力を求める問題は計算問題かつ、実力差が出そうな問題です。ΔーＹ変換ができ、電力の公式から、色々なパターンで解ける様になっておくのが良いと思います。何か参考になったら嬉しいです。
