素人解説 令和3年度 電験三種 理論科目問10

電験三種

50代のボクです。50代に入ってから電験の勉強を開始し、3年で電験三種、電験二種ホルダーになりました。素人ですが、過去問の解説を試みます。自分で解くなら こんな感じ を分かりやすく示したいと思います。素人解説なので拙い解説でも、ご勘弁を。

令和3年度 第三種電気主任技術者試験 理論科目 問10

出典:令和3年度  第三種電気主任技術者試験  理論科目 問題 問10

過渡現象問題

過渡現象は苦手な人も多いのではないでしょうか?やや難問と思われます。今回の問題について、ボクの場合には微分方程式を解く という感じになりました。過渡現象のイメージが持てない人がいると思いますが、微分方程式を解くのはハードルが高いと思われます。

微分方程式はラプラス変換で簡単に解けるのでしょうが、ボクが電験三種に挑戦していたときは積分して解いていました。利口な方法ではないのかもしれません。計算のスピードは必要です。電験二種を受けるつもりの人なら出来たほうが良いですが、微分方程式を解くのは電験三種だけなら不要な感じです。

感覚で絞れるところ

図1の構成要素でLが曲者ということはわかると思います。十分時間が経ったときにコイルLが抵抗0(短絡)と同じになることは直感でたどり着きたいところです。

  • コイルは電流が増えようとするときには増えるのを阻止しようとし、電流が減るときには やはり減ることを阻止しようとします。時間が十分経った場合、電流の増減がなくなり、Lはなんの作用もしなくなります(短絡と同じ。あくまで直流の場合)。
  • 電流の回路と質量ーバネーダッシュポット系の相似の方が理解しやすい人がいるかもですが、ボクも理解が半端で説明しにくいので止めておきます。

ということで、図1から十分時間が経ったときは、単にRが1→2Ωに増えただけなので、電流は1/2になることに気がつけば、選択肢は(4),(5)に絞られます。

2択から間違いました

恥ずかしながら、ここから間違いました。選択肢(4)と(5)の違いは立ち上がりの速さのようです。これは直感では難しかった。仕方なく、式を立てて電流がどうなるか計算してみます。

図のA、Cは積分定数です。電流 i は、1ーexp(ーt) の形を含む、それらしい式になりました。この形は0から始まり、ダラッと一定値に近づく感じです。ただここで、expの中のRが2倍になったら時間としてどうなるかを読み誤りました。t方向に短縮されますね。

電験三種の合格レベルは微分方程式で上記を導出する必要はなさそうです。教科書によるとL/Rを時定数といい、この時間で最終値の0.632倍の値になるそうです。これを覚えておけば、Rが2倍になったときに選択肢(5)のようにグラフが寝てくることはない と気がつきます。答えは(4)

ボクは、この時定数を覚えるのが苦手で微分方程式を解く方に流れました。LR回路とRC回路の時定数と形の類似性がない、L/Rの分子分母を間違いそう、数値の意味が0.632倍という良くわからないもの ということで、覚えにくかったです。覚えなくても、微分方程式を解いて数式を得れば問題は解けるはず と考えていました。

電験二種になんとか受かっても、この程度 と示すことで、自分も合格できそう と思ってもらえたら嬉しいです(汗)。

タイトルとURLをコピーしました